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平成31年3月29日 運用上の取扱い及び運用上の留意事項の改正

平成31年3月29日付で厚生労働省より、「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の取扱いについて」の一部改正について、「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」の一部改正についての2つの通知が発出されています。いずれも、平成30年4月1日から適用となっており、平成30年度決算から対応が必要となります。

「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の取扱いについて」の一部改正について
以下の2点は特にご確認ください。下線部は通知の引用部分です。

①運用上の取扱い新旧対照表P2
(4) 公益事業における拠点区分別内訳表(会計基準省令第1号第3様式、第2号第3様式、第3号第3様式)
当法人では、公益事業の拠点が一つであるため作成していない。

今までの様式では、収益事業の第三様式を作成していない理由の説明はあったものの、公益事業の第三様式を作成していない理由の説明がなぜかありませんでしたが今回追加されました。監査を受けている法人は前年度に既に対応されていると思いますが、念のためご確認下さい。公益事業を実施ていないため作成していない場合は、この箇所へは「当法人では公益事業を実施していないため作成していない。」と記載します。

なお、「会計基準省令第1号第3様式、第2号第3様式、第3号第3様式」の部分についてアラビア数字が使用されていますが、平成29年の会計基準改正時に計算書類の名称はアラビア数字から漢数字に変更されていますので、漢数字の方が適切であると思われます。

②運用上の取扱い新旧対照表P3
2. 国庫補助金等特別積立金取崩額が、就労支援事業の控除項目に含まれ、法人単位事業活動計算書に表示されない額がある場合には、取崩の事由に別掲して計上し、法人単位貸借対照表と一致するように作成すること。

この部分は就労支援事業を実施している法人は注意が必要です。

就労支援事業を実施しており、かつ、就労支援事業の生産活動等で使用する固定資産等について補助金を受領している場合、 国庫補助金等特別積立金取崩額は事業活動計算書における「国庫補助金等特別積立金取崩額」ではなく、就労支援事業製造原価明細書(別紙3(⑯))や就労支援事業販管費明細書(別紙3(⑰))あるいは就労支援事業明細書(別紙3(⑱))上の「国庫補助金等特別積立金取崩額」として表示されるため、法人単位事業活動計算書上では「就労支援事業費用」に含まれてしまいます。

平成29年度決算においては、就労支援事業費用から控除される「国庫補助金等特別積立金取崩額」は、国庫補助金等特別積立金明細書(別紙3(⑦))の「サービス活動費用の控除項目として計上する取崩額」に含めて記載していた法人が多いのではないかと思います。これは、「就労支援事業費用」もサービス活動費用の構成項目であるためです。

上記の対応を行うと、法人単位事業活動計算書上の「国庫補助金等特別積立金取崩額」と国庫補助金等特別積立金明細書(別紙3(⑦))の「サービス活動費用の控除項目として計上する取崩額」が一致しないこととなります。そのため、第三者が見ると、間違っているのではないかと誤解されるおそれがありました。この点が今回の改正で解決されます。

今回の通知では、「国庫補助金等特別積立金取崩額が、就労支援事業の控除項目に含まれ、法人単位事業活動計算書に表示されない額がある場合には、取崩の事由に掲して計上」とされています。様式は変更されていないため、具体的にどのように記載するかは明示されていませんが、例えば、「サービス活動費用の控除項目として計上する取崩額」の下に、「就労支援事業の控除金額として計上する取崩額」として該当金額を記載することになると考えられます。「就労支援事業費用の控除金額として計上する取崩額」と記載することも考えられますが、上述の通り、就労支援事業費用もサービス活動費用の一部であることから、通知の文章に合わせておく方が望ましいと考えられます。

「社会福祉法人会計基準の制定に伴う会計処理等に関する運用上の留意事項について」の一部改正について

税効果会計に関しての企業会計の変更に合わせた改正であり、大半の社会福祉法人にとっては実質的な影響はないものと思われます。

あすの監査法人

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